ベルを迎えると決めた日。最後のドイツ旅行と黒プー
ベルを飼おうと決めたのは、たしかゴールデンウィークの頃でした。
そのとき私は、すでにクリスマスのドイツ旅行を計画していました。
だから最初は、
「ドイツから帰ってきたら犬を飼おう」
くらいに考えていたんです。
でも、犬種と色だけは決まっていました。
トイプードル。そして絶対に黒。
ここだけは譲れませんでした。
先代犬、コタロー
ベルの前に、我が家にはコタローという犬がいました。
コタローは、母が欲しがった普通の茶色いトイプードル。
出会った瞬間、
「この子!」
と、ほとんど衝動買いのように我が家へやってきました。
それから14年。
コタローは家族として一緒に暮らし、そして虹の橋を渡りました。
コタローがいなくなったあと、母は言いました。
「もう犬は飼えない」
犬が嫌いになったわけではありません。
むしろ飼いたい。
でも、自分の年齢を考えると、次に迎えた犬を最期まで見届けられないかもしれない。
だから責任が持てない。
そういう意味でした。
そして、
「あなたが最後まで責任を持つなら、飼ってもいい」
と言われました。
もちろん、そのつもりです。
ただし私にも条件があります。
「私が責任を持つなら、どんな犬を飼うかは私に選ばせて」
そして私の中では、もう答えは決まっていました。
次に飼うなら、絶対に黒
コタローがまだ元気だった頃、友達が犬を飼っていました。
その子が、黒いトイプードル。
初めて見た瞬間、
「かわいい!」
そして密かに決めました。
いつか次に犬を飼うことがあったら、
絶対に黒いトイプードルにしよう。
もちろん、その頃はまだコタローがいましたから、すぐに飼うなんて考えていません。
でも、心のどこかにずっと残っていたんです。
だから新しい犬を迎えると決めたとき、迷いはありませんでした。
黒いトイプードル。
絶対に黒。
ペットショップを見始めたら、12月までなんて待てない
そこから周辺のペットショップを回り始めました。
これがいけなかった(笑)。
見れば見るほど、
「欲しい!」
となります。
当たり前ですよね。
目の前に可愛い子犬がいるんですから。
最初の計画では、クリスマスにドイツへ行き、帰国してから犬を迎える予定でした。
でも……
12月までなんて待てない。
予定変更です。
犬を先にすることはできない。
ということは、ドイツ旅行をできるだけ前倒ししなくてはいけません。
最後のドイツ旅行を前倒し
ただ、すでにゴールデンウィークを過ぎています。
今からドイツ旅行を計画するには、ちょっと出遅れ。
航空券もホテルも、それなりに高くなっていました。
それでも、
「犬を迎える前に、最後にドイツへ行こう」
と決めました。
8月でもよかったのですが、ここでもひとつ問題が。
旅行に使う予定だったユーロの資金を、定期預金にしていたんです。
せめて満期になってからでないと行けない(笑)。
早く犬を迎えたい。
とっととドイツへ行きたい。
でもユーロは定期預金中。
いろいろな事情を調整した結果、
9月中旬に最後のドイツへ。
ぎりぎりのところで、最後のドイツ旅行へ行くことにしました。
そして、20回目のドイツへ
これが私にとって、20回目のドイツ旅行になりました。
このときは、
「これで最後」
という気持ちもありました。
フランクフルト。
ミニチュアワンダーランド。
大好きなドイツの景色。
これまで何度も見てきたものを、いつもより少し大切に見ていたような気がします。
犬を迎えれば、今までと同じようには旅行できなくなる。
それは分かっていました。
でも、それでも犬と暮らしたい。
だから最後のドイツを思い切り楽しんで、日本へ帰りました。
そして、いよいよ本格的に黒いトイプードル探しです。
ところが、帰国してもすぐには買えない
「さあ、探すぞ!」
……なのですが。
実はもうひとつ事情がありました。
10月にならないと買えない。
なぜか。
クレジットカードの100万円修行です(笑)。
10月から新しいカウントが始まる予定だったので、どうせ大きな買い物をするなら、そこからスタートしたかったんです。
犬を迎えるとなると、生体代だけではありません。
最初はけっこうなお金がかかります。
どうせ払うなら、カード修行にも活躍してもらおう。
こういうところだけは妙に現実的です(笑)。
ドイツから、ベルとの生活へ
こうして振り返ると、ベルを迎えるまでにも、ずいぶんいろいろありました。
コタローとの14年間。
母の、
「もう犬は飼えない」
という言葉。
黒いトイプードルへの憧れ。
クリスマスに予定していたドイツ旅行。
待ちきれなくなって前倒しした最後のドイツ。
ユーロの定期預金。
そしてクレジットカード100万円修行(笑)。
全部が少しずつつながって、ベルとの生活へ向かっていきました。
20回目のドイツ旅行を終えた私には、次の楽しみが待っていました。
黒いトイプードルを探すこと。
そして、このあと私はベルに出会います。
今思えば、
ドイツを旅する生活から、ベルと暮らす生活へ。
私の人生が切り替わろうとしていた時期だったのかもしれません。
次は、
「ベルを見つけた日」
のお話です。
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